初等部についての追加説明

追加情報(2020/10月、ネットの情報)

https://news.yahoo.co.jp/articles/d09184a110d70f4e9c425914b79537b5853997e9?page=1

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54131

 

初等部について追加説明(2020/9/23のオンラインミーティングを踏まえて)

先日はオンライン・ミーティングにとても大勢の方にご参加いただき、誠にありがとうございました。貴重なご質問・ご意見、今後に生かしていきたいと思います。

私サカイタニの感想
あれから色々と考えることも多く、少し書いてみましたので少しご紹介します。

まだ、影も形もないスクールの話ですからうまくイメージできず、モヤモヤしたものが残ったかと思います。
私たちも今後、より具体化な話をどんどんと色々とシェアいたします。また、次回の「おはなしワクチン」のように外部の人を招いて幅広い意見を聞く機会も設けていきたいと改めて思いました。

MIT工学部元学部長のゴードン・ブラウンはこう言っています。
「教師になるためには預言者でなくてはならない。なぜなら彼は30年ないしは50年先の未来のために、生徒を準備させているわけだから」と。
もちろん誰も預言者になることなどできませんから、教育に関わるもの(≒身近な大人)は学び続ける必要がある、子どもそれを見て育つというメッセージと受け取っています。

世界で注目をあびる最先端の学校Minerva大学、そこの教員の必読書は「Teaching what you don’t know(自分の知らないことを教える)」だそうです。
知っていることを次世代に詰込む時代が終わり、大人も子どもが共に学び共に育つ時代が来ていることを意味しているのでしょう。

いま世界中が次世代の教育を模索していますが、日本は世界トップ水準から二周ていど遅れているとみています。
子どもの権利に対する意識の低さも相変わらずです。
日本の公教育にも良い点は多数あるのですが、最大の問題点は「みんながダメだと思っているのに変えられない構造」です。
目の前の子どもの成長は待ってくれません。

ですから、教育に新たな選択肢が必要だと考えました。

変化の激しい時代に30年後を見据えた教育とは?HILLOCKが目指す方向性は?

子どもが主体的に伸びる場、子どもの視点(=自由や選択)を尊重した場としたい。子ども時代を楽しみぬいたという経験が、その人のルーツとなり一生の財産になる。

未来では、小手先の知識ではなく、どっしりとした人間力が大切だろう。そのため幼少期に①自然、②人、③先進の学び、にふれることを大切にしたい(①は公園、②は少人数シェルパ、③STEM・探求を活用しよう)

Confidence、Collaboration、Creativityを重んじるカルチャーを通して、人と比べることなく自分らしく、自立と教養を身につけていってほしい。

  • 一番大きいのは、「子ども時代を楽しみぬいた体験」こそが「人生のルーツ」となり「一生の財産」になるだろう、と思っていることです。
    自分の体験からそう感じるのですが、(大人には便利でも子どもにはどうかと思う)都会にこそそのように「楽しさの原体験の場」が必要だと考えています。

 

先日お話をして、活動の配分の具体化が今後の一つの課題だと再認識しました。
学校での有限の時間を、基礎学力、母語、英語、IT、STEM、探求、表現にどう配分するか。
大人は逆算してどんどん盛りたくなるのですが、時にはぐっとガマンも必要です。
最後は子どもの視点で構成していくことが大切だと思っています。

今回目途値として「基礎5、英語2、探求2、自由1」としましたが、具体化の中で変わる部分もあるでしょうし、学年によっても異なります。
この辺りは春からジョインするシェルパたちとも柔軟に丁寧に議論していきたいと思います。
私の説明でうまく伝わっているか不安ですが、彼らはかなり優秀で、なにより生徒に寄りそう優しい人たちです。
頭を寄せ合っていけば、最適解は見えてくると私は信じています。

私にもし皆さんより一つだけ経験があるとしたら、娘が18才となるまでの子育て経験でしょうか。
たった一つのサンプルですが、私が得た教訓を二つ上げますと、
(1)子どもは親の思う通りにならない、
(2)良かれと思ってやったことが裏目に出ることは多い。ということです。

娘の場合、重要な選択はいつも本人に委ねるようにしていました。何があってもダンスを続け、自分の進学先(ダンス系)についてはテコでもゆずりませんでした。英語、IT、留学などの誘導はすべて不発でしたが、実は不発で救われたのは親の方かもしれません。彼女には彼女の人生があって、自分の道は自分で決める、結局はそれがすべてなのだと思います。

それでも「英語嫌いにさせちゃったな」とかいくつか反省点はあります。
18才までの期間は、自分の時より親としての方があっと過ぎていきました。
もっと自由を渡して、もっと楽しみぬく時間を作れたのではというのが実感です。

小学校はとても大きな影響を与えると思います。
娘は近隣の公立に行きましたが、違う学校に行っていれば確実に違う道がありました。英語最優先ならインターもあり、もちろん公教育もありですし、そしてHILLOCKも選択肢の一つとなるでしょう。ですが、万能な選択肢はありません。

と言いながら、一つの選択によって失うかもしれないことに心を痛める必要はありません。
たいていのものはその気になれば取り返せます(これも後から気づいたことです。娘の場合も、英語でもピアノでも本気でやりたければ、「耳」の準備だけはしたので、あとは本人次第です。)
むしろ「学ぶのに遅すぎることはないのだ」「人生はいくらでもやり直しがきくんだ」という姿勢こそが、将来にわたって必要なものになるのではないでしょうか。

ご家庭としては失うことへの不安もおありでしょうが、やはり最後は「得てほしい最優先のものは何か」が判断ポイントの一つになろうかと思います。

そのための材料を色々な形で提供していければと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

追記:2点ほど

①ミーティングのご意見で出ました「少数派になる怖さ」についてです。
ですが、キンダーにお越しの時点で皆さんすでに少数派になっちゃっています。今どんな気持ちでしょうか?

私は少数派歴が長すぎて、多数派の方が人に合わせて気苦労が多そうとまで思ってしまいます。友人もほとんどが少数派の変り者が多いです。
考えてみれば、本来はすべての人が生まれた瞬間から「たった一人の少数派」です。
反対があっても自分を信じられるか、少なくてもいいので不利な時でも心から応援してくれる人がいるかの方が、千倍勇気が出る気がします。

とは言え、「自分はいいけど子どものことについては慎重になる」ことでしょう。私も一人の親として本当によくわかります。

②ふと思ったのですが、こういうスクールの理念には設立者の考えが大きく反映されるものかと思います。
キッズアイランドやHILLOCKも、保護者の意向や担任を含めたチーム運営でマイルドにはなっていますが、やはり影響があると思います。

ご参考情報として、私の個人ブログから「サカイタニらしさ」が出ているものをご紹介いたしますので、お時間のある時にご笑覧ください。

わがままと言われて… 子ども時代の話を書いています
ホンマもんの教育って? 中高の担任カトキチの話です
学ぶに遅すぎることは絶対にない 人は一生勉強です、という話です
子どもに残せることって? 私が親からもらったものについての話です
25つ子のお世話を一人で… 幼稚園の少人数制について書いていますが、小学校も同じです
踊らない権利 子どもの権利についての考え方についてです。自主性にもつながる話です

ビデオ

Q&A

Q: 英語の部分についてコミュニケーションが取れるレベルを維持できるような環境をお願いしたいです。そのため、英語の時間が限られるように思います。コミュニケーションやアウトプットを意識した時間を増やすことは難しいでしょうか??

A:今の時間繰りイメージとしては、基礎学習について「指導要領の7割」まで絞り込み、それを7割の時数に効率化することで、約半分の時間で済ませようと考えています。浮いた時間を、探求2、英語2、自由1(含むキャンプ等)で行うことで、より自由で広く深い学びに触れられるスクールを目指しています。(この割り振りもざっくりです)

最終的には、新規採用のシェルパと相談しながら決めていきます。

英語につきまして、私ももう少し増やしたいなと思いつつ、頭を悩ませていることが2点ありまして…
①レベル維持を目指すとかなりの時間がかかり、他の時間に食い込んで学力(含む日本語力)にしわ寄せがくるかもしれないということ
②小学校になると個人差が今まで以上に大きくなることで、クラスとして成立させることが難しくなること。

なかなかバランスよくできる方法が難しく、ただまだ確定というわけではなく、色々と余地はあります。
希望者は、算数の個別デジタル教材を英語でやる、探求の発表を英語でするなどです。これも、子どもの意志やレベルにもよるので一律的な扱いが難しくなるだろうと考えていますが、積み上げていけばそれなりのボリュームになるかなと。
足らずについては、放課後にオンラインのプライベートレッスンを例えば週3回セットなどでカバーしていくのも一つの方法としてありかなと思います(全員にご家庭でやれるような権利を付与するなど)

Q: 一週間の大体の過ごし方のスケジュール例を図で示していただくことはできますか?

A: まだ、明確には決まっていません。大枠として、いわゆる教科が5割、探求2割、英語2割、1割自由をイメージしています。これも変更があるかもしれません。基礎学習については指導要領の内容を7割まで絞り込みそれを7割の時間でやれば、時間が半分浮くので、残った半分で探求・英語・自由(今の子どもに最も欠けている自由に遊ぶという時間)を設けたいと思っています。

  • Q: 英語の時間は1日1時間程ですか?講師はキッズアイランド の外国人講師ですか?

A: 時間は確定していませんが、もう少し短くなるかなと思います。今のイメージでは一日30分インプット、週2回科目(おそらく理科)を1時間程度行うイメージでいます。講師は未定です。

  • Q: 教科書は使いますか?

A: 使うものもでてくるかもしれません(使い方によってはとても有益な教材ですので)。様々な教材を組み合わせていく予定です。

  • Q: PEみたいな時間はありますか?体操教室の講師を呼ぶなどは考えていますか?

A: 自由時間を増やしたいと思っていますが、PE的な要素を取り入れていくことはあると思います。別の講師を呼ぶかなど具体的なことは決まっていません。内容にもよりますし、コストもかかりますので。

  • Q: 図書館を図書室のように使うのですか?

A: 図書館の活用は考えています。が、敷地内にあるわけではなく移動時間・コストなどからいわゆる学校のようにはいかないと思います。

  • Q: 美術、技術、家庭、に含まれる内容はどのように行いますか?もしくは扱いませんか?

A: いずれも表現方法としてとても重要な内容ですので時間を取って行っていきます(いわゆる科目として取り扱うかは決めていません)

  • Q: 国語、数学をアプリ学習する探究型学校もあるようですが、それらを使いますか?

A: デジタル教材は使うと思います。アプリを使った探求型学校というものがどういうものか存じ上げませんが、目指すことはないです。

  • Q: 卒業後中学をインターに、という選択肢もあるとおっしゃってましたが、英語力が足りないのではないか、と考えますが、英語力の到達点の目標はどのくらいですか?自分達で勉強していくことが前提ですか?

A: 英語力の到達点の目標はご提示できないです(する予定もないです)。インターに行かれる場合(私学の中学もそうですが)、ご家庭での準備が前提となります。

  • Q: 行事や他のスクールとの交流はありますか?

A: 行事は子どもが自主的に運営する形で行うものはでてくると思います。他スクールとの交流も行いたいと思っています。

  • Q: 中学を日本の学校を受験する場合学力に問題がないように、というのは塾的な役割もしてくださる、という意味とは違いますか?

A: 基礎学力はカバーしてまいります。塾の役割はいたしません。中学受験はある意味で特殊対応が必要で、そこは本人の希望を前提に、ご家庭で準備していただく必要があります。

  • Q: 体育館でバスケット、みたいなことは難しいですか?

A: まだそこまで具体的に考えていません。

  • Q:  ICT教育を1年生からどのように取り入れますか?

A: 簡単なものは取り入れていく予定です。シェルパ候補はICT教育を取り入れた活動をしていますので、彼らと具体案は決めていきます。

  • Q: スーパーシティ法案、ムーンショット計画を見据え、遠隔教育をどのように展開していく、組み込んでいく予定ですか?

A: 特に遠隔教育をどうこうという考えはありません。

 

Q: バスルートはどうなりますか?
A: 目黒校(駒沢校)⇔小学校で出します。個人それぞれの家近くまでピックアップできるか、あるいは何か所かに集約させていただくかは実際のルートを見て時間などとのバランスで考えることになります。

Q: おひるごはんはお弁当ですか?給食ですか?
A: 基本はお弁当になると思います。お弁当屋さんとの連携などは検討可能だと思います。